2026年9月12日、ダンロップから「スリクソン ZXi RKT(ゼットエックスアイ ロケット)」シリーズのドライバーが発売されました。
秋発売のため、店頭では2027年モデルとして並んでいます。
今回試打したのは、4機種のなかで最もスピンを抑えた「ZXi RKT LS」。
松山英樹選手が実戦で使っているのもこのLSです。

こんにちは、クラブフィッターのナオです
25年以上、ゴルファーのクラブ選びをサポートしています
「LS(ロースピン)」と聞くと、多くのゴルファーが「飛びそうだけど、自分には難しそう」と感じるはずです。
先に結論を言うと、その感覚は半分正解で、半分ハズレです。
このドライバーは「振れるかどうか」より「いまの球が高すぎるかどうか」で選ぶクラブでした。
合うゴルファーにとっては、これほど頼もしい1本はありません。
逆に、合わないゴルファーが選ぶと、飛距離を落とします。
この記事では、
- ZXi RKTシリーズ4機種のうち、あなたに合うのはどれか(早見表)
- LSを試打して分かった、弾道・打感・つかまりの実際
- なぜ「ヘッドスピード43m/s以上」が目安になるのか
- 店頭で買えるシャフトは実質1種類、という見落としがちな事実
を、実測データとフィッターの目線で解説します。
スリクソン ZXi RKTドライバー4機種|あなたに合うのはどれ?
ZXi RKTドライバーは、ZXi RKT(標準)・ZXi RKT MAX・ZXi RKT LS・ZXi RKT TRの4機種です。
まずは自分がどこに当てはまるかを確認してください。
ZXi RKT LS(本記事)
低スピンで前へ突き進むZXi RKT(標準)
迷ったらこれZXi RKT MAX
曲がらない・上がりやすいZXi RKT TR
450ccで操る| いまの悩み | おすすめ |
|---|---|
| 球が吹け上がって前に進まない | LS |
| 引っかけ・チーピンが怖い | LS |
| 球が上がらない・途中で落ちる | MAX |
| スライス・右へのミスが多い | MAX |
| 球筋を自分で打ち分けたい | TR |
| 特に悩みはない・迷っている | 標準RKT |
※メーカーの設計コンセプトとナオの見立てによる位置づけです(実測値をプロットした図ではありません)。
30秒チェック|ZXi RKT LSはあなたに合う?


3つの質問に答えるだけ
LSが合うかどうか、合わないならシリーズのどれを選ぶべきかが分かります。
質問 1/3
ドライバーのヘッドスピードは?(分からなければ7番アイアンの飛距離で)
質問 2/3
いまのドライバーの弾道の高さは?
質問 3/3
いちばん多いミスは?
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ZXi RKT LSの結論|合うゴルファー・合わないゴルファー
試打したナオの結論
超おすすめのゴルファー
- とにかく飛距離を伸ばしたいゴルファー
- 引っかけ・フックを防ぎたいゴルファー
- 球が吹け上がって、前に進まないゴルファー
使いにくいゴルファー
- ヘッドスピードが43m/sに届かないゴルファー
- いまでも球が上がりにくいゴルファー
低スピンの強弾道は、前作ZXi LSから相変わらずの持ち味です。
そのうえで今作は、打感の弾き感が少し強くなり、つかまりが良くなりました。
「LSは右に抜けるのが怖い」と感じていたゴルファーにとっては、前作よりも手を出しやすくなっています。
ただし、ここで勘違いしてほしくないのは、つかまりが良くなっても「やさしいドライバー」になったわけではないということです。
理由は後半の「ヘッドスピード43m/s以上は欲しい理由」で、数字を使って説明します。
他メーカーの飛ぶドライバーはこちら👇
構えた印象|前作より少し小さく、ディープフェースに


構えてまず感じたのは、前作ZXi LSよりもヘッドが少し小さく見えること。
そしてフェースが厚い(ディープフェース)ことです。
ディープフェースは、ボールを「拾い上げる」のではなく「前に押し出す」イメージが湧きやすい形です。
低スピンで飛ばしたいゴルファーにとっては、構えた瞬間から狙いと形が一致しています。
ダンロップも今作では「フェース高さを上げて、フェースセンターより上の打点エリアを広げた」と公表しています。
芯の少し上で打つと、スピンが減って飛ぶのがドライバーの基本。
その打点にミスヒットの許容を持たせた、という設計です。
また、メーカーは今作で「従来モデルよりフェース角をスクエアにした」と公表しています。
ターゲットに対してまっすぐ構えやすい設計で、引っかけが怖いゴルファーには心強いポイントです。
低スピンの仕組み|重いウエイトが「前」にある


LSが低スピンになる理由は、ソールのウエイト配置を見ると一目で分かります。
| モデル | ウエイトの位置(購入時) |
|---|---|
| LS・TR | フロント10g/バック4g |
| 標準RKT | トゥ4g/ヒール10g |
| MAX | バック10gのみ |
重いウエイトがフェース寄り(前)にあると、重心が浅くなり、インパクトでヘッドがボールを押し込む力が強くなります。
その結果、打ち出しは抑えめ・スピンは少なめの、前へ突き進む球になります。
逆に後ろに重さがあるMAXは、球が上がりやすく曲がりにくい。
同じシリーズでも、性格はまったく別物です。
フェースは標準モデルと同じ「RKT FACE」。高強度チタン(VR-チタン)でフェースを薄く作り、初速を上げる設計です。
さらに、フェース上部のロフトと向きを少しずつ変える「ロール設計」で、上に当たったときの左へのミスを抑えています。
フックを防ぎたいゴルファーにLSをすすめる理由のひとつがここです。
ZXi RKT LSの試打データ


試打条件
ロフト9.0°/VENTUS TR ZXi-II 6 フレックスS/ヘッドスピード44m/s/弾道計測器スカイトラック

| ヘッドスピード | ミート率 | 打ち出し角 | バックスピン | サイドスピン | キャリー | 総飛距離 | |
| 1球目 | 43.9 | 1.46 | 13.8 | 2512 | 336 | 236 | 254 |
| 2球目 | 44.1 | 1.46 | 12.4 | 2133 | -386 | 229 | 253 |
| 3球目 | 44.2 | 1.46 | 12.6 | 2165 | -97 | 232 | 256 |
| 平均 | 44.1 | 1.46 | 12.9 | 2270 | -49 | 232 | 254 |
ヘッドスピード平均44.1m/sで、キャリー232ヤード・総飛距離254ヤード。
ミート率は3球すべて1.46で、当たり負けせずに初速が出ています。
まず見てほしいのはバックスピンです。
3球とも2,133〜2,512回転に収まり、吹け上がった球は1球もありませんでした。
キャリーのあとも約20ヤード前へ転がっていて、低スピンらしい前へ進む球です。
左右の曲がりは、サイドスピンが+336(スライス回転)〜−386(フック回転)。
平均は−49回転で、左右どちらかに偏る傾向は出ませんでした。


打感は、前作ZXi LSより弾き感が少し強くなっています。
薄く作られたRKT FACEの性格が、そのまま手応えに出ている印象です。
そして今回いちばん印象が変わったのがつかまりです。
前作ZXi LSと比べて、つかまりが良くなっています。
「インパクトでボールが滑って右に抜けそう」というイメージで敬遠していたゴルファーほど、一度打ってみてほしいポイントです。

フックを嫌う私はZXi RKT LSが1番使いたいモデル
低スピンで強弾道、ヘッドスピードが落ちてきた私でも、まだまだ飛距離を追求できそうなドライバーです
ヘッドスピード43m/s以上は欲しい理由


メーカーが公表している純正シャフト(VENTUS TR ZXi-II 6)のSの目安適応ヘッドスピードは40〜48m/sです。
それでも私は、LSを使うなら43m/s以上は欲しいと考えています。
ヘッドスピード別|ZXi RKT LSの目安(単位:m/s)
メーカー目安(VENTUS TR 6 S)
ナオのおすすめ(LSが本領を発揮)
標準RKT・MAXを先に試したいゾーン
理由はシンプルです。
ドライバーの飛距離は、スピンを減らせば減らすほど伸びるわけではないからです。
ボールが空中で浮き続けるには、ある程度のスピン(揚力)が必要です。
ヘッドスピードが速いゴルファーは、もともとスピンが多めに出るので、LSで減らすと「ちょうどいい量」に収まり、前へ伸びる強い球になります。
ところがヘッドスピードが足りないゴルファーがLSを使うと、もともと少ないスピンがさらに減り、ボールが浮力を失って途中から落ちてしまいます。
打った瞬間は強い球に見えるのに、キャリーが足りない。
これが「LSは難しい」と言われる正体です。
実際、同じシリーズのZXi RKT MAXドライバーの試打では、ヘッドスピード43m/s台・同じシャフトの3球で、スピンが多い球ほど遠くへ飛んでいました(2,278回転→221ヤード、2,629回転→225ヤード、2,903回転→232ヤード/キャリー)。
43m/s前後は、スピンを減らしすぎると損をし始める境目です。
つまりLSは、「スピンが多すぎて損をしているゴルファー」のためのドライバーです。
いまの球が吹け上がっているなら、LSは飛距離を取り戻してくれます。
吹け上がっていないなら、LSを選ぶ理由はありません。
球が上がりにくいゴルファーは別モデルを


同じ理由で、いまでも球が上がりにくいゴルファーにはLSはおすすめしません。
LSは打ち出しもスピンも抑える方向のヘッドなので、低い球がさらに低くなります。
- 球が上がらない・途中で落ちる → ZXi RKT MAX(MAXの試打評価はこちら)
- 高さは普通で、LSは少し不安 → 標準のZXi RKT(標準モデルの試打評価はこちら)
なお、LSのウエイトは入れ替えができます。
購入時のフロント10g/バック4gをフロント4g/バック10gに入れ替えると、打ち出しとスピンが増える方向に変わります。
「43m/sに少し届かないけれど、LSの顔と打感が好き」というゴルファーは、この調整で高さを足してから判断してください(トルクレンチは別売り)。
スリクソン ZXi RKT LSドライバーのスペック


| 発売日 | 2026年9月12日(2027年モデル) |
|---|---|
| 価格 | 89,100円(税込) |
| ロフト角 | 9.0°/10.5°(レフトは9.0°のみ) |
| ヘッド体積 | 460cm³ |
| ライ角 | 59° |
| ヘッド重さ | 200g |
| クラブ長さ | 45.75インチ |
| 素材 | フェース:VR-チタン(Super-TIX®52AFS)/ボディ:Ti-811 Plus/クラウン:カーボン複合 |
| ウエイト | フロント10g/バック4g(入れ替え可) |
| 調整機能 | QUICK TUNE SYSTEM(ロフト・ライ角) |
純正シャフト|店頭で買えるのは「VENTUS TR 6のS」だけ


ここは購入前に必ず知っておいてほしいポイントです。
ZXi RKT LSの通常生産(店頭在庫)はVENTUS TR ZXi-II 6のSだけ。
SRや軽いVENTUS 5、ディアマナはすべて特注対応です。
| シャフト | 重さ・調子 | 入手 |
|---|---|---|
| VENTUS TR ZXi-II 6 S | 60g・中手元 | 店頭在庫 |
| VENTUS TR ZXi-II 6 SR | 59g・中手元 | 特注 |
| VENTUS TR ZXi-II 5 S/SR | 55.5g/54.5g・中手元 | 特注 |
| Diamana ZXi-Ⅱ50 S/SR/R | 50.5〜47g・中 | 特注 |
トルク:VENTUS 6は4.1、VENTUS 5は5.8〜5.9、ディアマナは5.3〜5.4。クラブ重さ(S)はVENTUS 6装着で313g。グリップはツアーベルベットラバー360(50g)。出典:ダンロップ公式サイト
メーカーがLSの標準を「60g台・中手元調子・トルク4.1」の1本に絞っているのは、このヘッドを振り切れるパワーがあるゴルファーを想定しているというメッセージでもあります。
VENTUS 6のSが重い・硬いと感じるなら、それはLSよりも標準RKTやMAXが合うサインです。
特注で軽いシャフトを入れてLSを使うより、ヘッドを変えたほうが結果は出やすいです。
よくある質問
- QZXi RKT LSは何年モデルですか?
- A
2026年9月12日発売の2027年モデルです。
- QZXi RKT LSはヘッドスピード何m/sから使えますか?
- A
純正VENTUS TR ZXi-II 6 Sのメーカー目安は40〜48m/sですが、低スピン性能を飛距離に変えるには43m/s以上がおすすめです。それ以下で球が上がりにくいゴルファーには、標準のZXi RKTかZXi RKT MAXが合います。
- QLSと標準のZXi RKTの違いは?
- A
LSはウエイトがフロント10g/バック4gで、低スピン・強弾道になる設計です。標準RKTはトゥ4g/ヒール10gで、ほどよいスピンとつかまりのバランス型です。
- Q店頭で買えるシャフトは?
- A
通常生産はVENTUS TR ZXi-II 6のS(ロフト9.0°・10.5°)のみです。SR、VENTUS 5、ディアマナは特注対応です。
スリクソン ZXi RKT LSドライバーの試打評価 まとめ


ZXi RKT LSは、スピンが多すぎて損をしているゴルファーの飛距離を取り戻すドライバーです。
- 構えは前作より少し小さく、ディープフェース。前へ押し出すイメージが湧く顔
- 打感は前作より弾き感が少し強い
- つかまりは良くなったのに、左へは行きにくい
- 低スピンの強弾道は相変わらず。吹け上がらない
こんなゴルファーに超おすすめ
- ヘッドスピード43m/s以上で、とにかく飛距離を伸ばしたいゴルファー
- 引っかけ・フックを防ぎたいゴルファー
- 球が吹け上がって、前に進まないゴルファー
急いで買わなくていいゴルファー
- ヘッドスピード43m/s未満のゴルファー → 標準のZXi RKT
- 球が上がりにくいゴルファー → ZXi RKT MAX
- VENTUS 6のSが重い・硬いと感じるゴルファー → 標準のZXi RKTかMAX
「LSは上級者用」と言われがちですが、本当の分かれ目は腕前ではありません。
いまの球が高すぎるか、ちょうどいいか、低いか。
吹け上がりに悩んでいるなら、このドライバーは間違いなく試す価値があります。
逆に低い球に悩んでいるなら、迷わずシリーズの別モデルを選んでください。
それがいちばん飛距離を伸ばす近道です。
ZXi RKT LSの採点
(各10点満点)
合計 45点/60点
総合 75点
同シリーズの試打評価はこちら👇







