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【試打評価】スリクソンZXi RKTドライバー シャフト2種を実測比較

【試打評価】スリクソンZXi RKTドライバー シャフト2種を実測比較

スリクソンの新作ドライバー「ZXi RKT(ゼットエックスアイ ロケット)」が2026年9月12日に発売されます。

モデル名に「ロケット」を付けてしまうあたり、ダンロップもかなり自信があるのだと思います。
松山英樹選手も「ロケットのような初速と振り抜きの良さが気に入っています」とコメントしています(ダンロップ ニュースリリースより/松山選手が使用しているのはLSモデルです)。

ただ、ドライバー選びで結果を左右するのはヘッドだけではありません。
同じヘッドでも、挿さっているシャフトが違えば弾道は別物になります。
 ZXi RKTには標準シャフトが2種類(特注を含めると3種類)用意されていて、ここを間違えると「評判はいいのに自分には合わない」ということが普通に起こります。

そこで今回は、

  • ロフト10.5°+Diamana ZXi-II 50をヘッドスピード42m/sで
  • ロフト9.0°+VENTUS TR ZXi-II 6をヘッドスピード44m/sで

シリーズの中心となるスタンダードモデル「ZXi RKTドライバー」で試打測定します。
(LS/TR/MAX は別記事で検証します)

  • 前作ZXiから何が変わったのか(変わったのは3か所だけです)
  • 2種類のシャフトで、打ち出し角・スピン量・飛距離がどう変わったか
  • あなたはどちらのシャフトを選ぶべきか

この3つを、25年以上クラブ販売をサポートしてきた目線で見ていきます。

※ ZXi RKTシリーズのラインアップ
モデルひとことで
ZXi RKT(本記事)飛ぶ・操れる・ミスに強いのオールラウンド
ZXi RKT LSスピンを抑えた直進性重視
ZXi RKT TR450ccのシャープな形状で操作性重視
ZXi RKT MAX寛容性を最優先した深重心

このドライバー、あなたに合う? 30秒でチェック

ZXi RKTは「飛び・操作性・ミスへの強さ」を真ん中でまとめたスタンダードモデルです。3つの質問に答えると、あなたに合うかどうか、合うなら「ロフト・フレックス・シャフト・ウェイト設定」の目安が分かります。シャフトは腕前で選ぶものではなく、いま出ている弾道で選ぶものです。

まず、飛距離の目安を教えてください

※7番アイアンのロフトはクラブによって異なります(30〜32度程度を想定)

いま使っているドライバーの弾道の高さは?

曲がりの悩み・打ちたい球はどれに近いですか?

スリクソン ZXi RKT は何が変わった? 前作ZXiとの違いは3か所だけ

新製品が出ると技術名がずらっと並びますが、実際に球が変わる要素はそんなに多くありません。
ZXi RKTで本当に効いてくるのは次の3つです。

① フェース素材が「VR-チタン」に変わった

今作の目玉が新開発のRKT FACE(ロケットフェース)です。
中身は、シリコンを配合した高強度チタン「VR-チタン(Super-TIX®52AFS)」と、前作から続く「i-FLEX」設計の組み合わせ。

難しく聞こえますが、フィッター的な言い方をすると「強い素材を使ったから、フェースを薄く軽くできた」、それだけです。
そして薄く軽くできると、

  • 浮いた重量をヘッドの下や後方に回せる → 重心が下がる
  • フェースがよくたわむ → 初速が上がる

という当たり前の順番で性能が上がります。

メーカーは前作比で平均8.5ヤードの飛距離アップを公表しています。
ただし、これはメーカーの測定条件で出した数値です。
今回は前作を並べて打っていないので、この8.5ヤードを私の実測で裏づけることはできません。
あくまでメーカー公表値として受け取ってください。 
この記事で確かめられるのは、ZXi RKT自体がどんな弾道を出すクラブなのか、という点です。

② カーボンクラウン復活+REBOUND FRAMEの4層構造

前作ZXiはオールチタンでしたが、今作はカーボンクラウンを採用し、「軟らかい-硬い-軟らかい-硬い」の4層構造(REBOUND FRAME)でヘッド全体をたわませる設計に戻っています。

ここは好みが分かれるところなので、正直に書きます。
カーボンクラウンは軽さと重心設計では有利ですが、打感と音は少し変わります。
前作スリクソンZXi特有の「あの乗る感触」が好きでZXiを使っているゴルファーは、ここだけは注意してください。
音対策としてソール内部にサウンドリブ(ACOUSTICORE)が入っていますが、それでも別物です。
実際に打ってどうだったかは、のちの試打パートで正直に書きます。

③ 可変ロール設計=「縦のブレ」への対策

地味ですが、実戦でいちばん効くのはここだと思っています。

トゥ側上部にいくほどフェース面を少し開き、ヒール側からトゥ側にかけてロフトを少しずつ増やす設計です。
これが何をしているかというと、

  • トゥ上に当たったとき:つかまり過ぎ(左へのフック回転)を抑える
  • 芯を外したとき:スピンが落ちすぎて球が失速するのを防ぐ

アマチュアのドライバーのミスは、左右のブレより「当たりどころで高さとスピンがバラバラになる」ことのほうが、スコアへのダメージが大きいです。
ここに手を入れてきたのは良い改良だと思います。
実測でも、この効果が出ているかどうかを見ていきます。

ZXi RKT ロフト10.5° シャフト Diamana ZXi-II 50 フレックスS ヘッドスピード42.7m/s、ドローヒッターの設定で試打検証

まずはアベレージゾーンに近い組み合わせから。
標準シャフトのディアマナ ZXi-II 50のSを、ロフト10.5度のヘッドで計測しました。

スカイトラックでのデータ画像
ヘッドスピードミート率打ち出し角バックスピンサイドスピンキャリー総飛距離
1球目42.21.4613.42052-500215239
2球目43.11.4611.02011-491213243
3球目42.91.4313.92391-321221241
平均42.71.4512.82151-437216241
サイドスピン+スライス-フック

構えた感じはフェースがスクエアでヘッド後方が前作ZXiよりも小さく、ディープフェース化されたヘッドは個人的に好みな形状です。
カーボンクラウンの影響で打感がボケるかなと思ったのですが、柔らかい感触でしまった打球音。

ヘッドスピードの平均42.7m/sで飛距離241ヤード。よく飛んでいます。
打ち出しが高めでバックスピンが少ない、典型的な飛ぶ弾道です。

フェースの操作性が高く、つかまりがいいのでコントロールの効いたドローボールが打ちやすい。

試打では、インパクトで少しフェースが被り、打点がトゥよりに当たっていたのですが、可変ロールフェースが効いているのか、ドロー回転は抑えられています。
ソールについているチューニングウェイトをトゥ(10g)、ヒール(4g)に入れ替えると、さらにつかまりを抑えることができます。(販売時はトウ(4g)とヒール(10g)のドロー設定になっています)

純正 Diamana ZXi-II 50 ディアマナシャフトは中調子で、切り返しから素直にしなって素直に戻ってくるタイプ。
走り過ぎず、暴れもしない、いちばん外しにくい選択肢です。

ZXi RKT ロフト9.0° シャフト VENTUS TR ZXi-II 6 フレックスS ヘッドスピード44m/s、ドローヒッターの設定で試打検証

スカイトラックでのデータ画像
ヘッドスピードミート率打ち出し角バックスピンサイドスピンキャリー総飛距離
1球目43.91.4413.12290-34228250
2球目44.21.4510.32248-440223252
3球目44.21.469.42127-418217250
平均44.11.4510.92222-297223251
サイドスピン+スライス-フック

ヘッドスピード平均44.1m/sで飛距離251ヤード。素晴らしい。
ロフト9度、シャフトがVENTUS TR ZXi-II 6 の影響で打ち出し角はやや低め。
バックスピンが少なめでよく飛んでいます。
ガッチリつかまえて打ったのですが、コントロールされたドローボールで曲がりは少ない。

インパクトでボールがフェースに喰いついて弾き飛ばすような感触。気持ちいい打感です。
ヘッドの性能ですね、強弾道でドーンと押し出されるようなボールが飛び出します。

純正のVENTUS TR ZXi-II 6 シャフトは先端部分の剛性が高く、吹け上がり左への巻き込みを防ぎます。

結局、どちらのシャフトを選べばいいのか

※上記試打レビューは条件が違います。(ロフト10.5度/9.0度、ヘッドスピード42.7/44.1m/s)。飛距離の差はシャフトだけではありません。ここで見ていただきたいのは飛距離の差ではなく、それぞれのシャフトが「どんな球を出したか」です。

  • 打ち出し角で決める … 打ち出し角が低すぎて困っているならディアマナ、高すぎる場合はベンタス
  • スピン量で決める … 3,000回転を超えて吹き上がるならベンタス、2,000回転を下回って球が落ちるならディアマナ
  • 切り返しのタイミングで決める … バックスイングからダウンスイングへの切り返しのタイミングが速いタイプはベンタス。ヘッドスピードの数字だけで選ばない

よくある間違い
「上級者用シャフト」という言葉に引っ張られてベンタスを選ぶこと。
実際の計測では、ディアマナのほうがキャリーもフェアウェイキープも上、というケースが本当に多いです。
シャフトは腕前で選ぶものではなく、いま出ている弾道で選ぶものです。

スリクソン ZXi RKT ドライバーのスペック

ヘッド

  • ヘッド体積:460cc
  • フェース素材:VR-チタン(Super-TIX®52AFS)
  • クラウン:カーボン(REBOUND FRAME 4層構造)
  • ロフト角:9.0°/10.5°(レフトハンドモデルあり)
  • 調整機能:QUICK TUNE SYSTEM(ロフト・ライ角)+ソールのウエイト(トゥ4g/ヒール10g)
  • 発売日:2026年9月12日
  • 価格:89,100円(税込)/81,000円(税抜)

前作より後方のボリュームが抑えられ、ディープフェース寄りになったぶん、構えたときにひと回り小さく見えます。
フェース角はよりスクエアになっているので、前作で「少し左を向いて見える」と感じていたゴルファーには構えやすくなっているはずです。

純正シャフト

シャフト調子性格向いているゴルファー
Diamana ZXi-II 50中調子素直にしなって素直に戻るヘッドスピード40m/s前後。球の高さとつかまりが欲しいゴルファー
VENTUS TR ZXi-II 6中元調子手元がしっかりして先端が暴れにくいヘッドスピード43m/s以上。球が上がりすぎる、左を消したいゴルファー
VENTUS TR ZXi-II 5(特注)中元調子TRの挙動のまま軽量化TRを使いたいが6は重いゴルファー

Diamana ZXi-II 50 カーボンシャフト

フレックス重さ(g)トルク調子9.010.5
S50.55.3
SR48.55.4
R475.4
○は通常生産 △は特注対応

グリップ
ツアーベルベットラバー360グリップ (バックラインなし、Golf Prideロゴ入り) 〈50g/口径60〉

VENTUS TR ZXi-II 6 カーボンシャフト

フレックス重さ(g)トルク調子9.010.5
S604.1中手元
SR594.1中手元
○は通常生産 △は特注対応

VENTUS TR ZXi-II 5 カーボンシャフト※特注対応

フレックス重さ(g)トルク調子9.010.5
S55.55.8中手元
SR54.55.9中手元
○は通常生産 △は特注対応

グリップ

ツアーベルベットラバー360グリップ (バックラインなし、Golf Prideロゴ入り) 〈50g/口径60〉

他メーカーのドライバーと比べたいゴルファーはこちら👇

スリクソン ZXi RKT ドライバーの試打評価 まとめ

「ロケット」という名前は、少なくとも私の計測では大げさではありませんでした。

  • ディアマナ ZXi-II 50(10.5°):ヘッドスピード42.7m/sで総飛距離241ヤード、バックスピン2,151回転
  • VENTUS TR ZXi-II 6(9.0°):ヘッドスピード44.1m/sで総飛距離251ヤード、バックスピン2,222回転

どちらにも共通していたのは、バックスピンが2,200回転前後に収まっていたことです。
このヘッドスピード帯で2,000回転台前半が出ていて、なおかつ球が落ちてこない。
前作と並べて打っていないので断定はできませんが、フェースがよくたわんでいる手応えはありました。

そしてもうひとつ。
2種類のシャフトで、どちらもコントロールされたドローが打てました。
つかまえにいっても左に巻きすぎない。
ここがこのヘッドのいちばんの美点だと思います。

心配していたカーボンクラウンの打感も、実際に打つと軟らかい手応えとしまった打球音で、スリクソンらしさは残っていました。
ここは打つ前の予想が外れた部分です。

シャフトはこう選んでください
迷ったらDiamana ZXi-II 50です。外しにくい。
VENTUS TR ZXi-II 6 を選ぶのは「上級者だから」ではなく、いまの球が上がりすぎている・左に行くのを消したいという、はっきりした理由がある場合だけにしてください。

相性がいいゴルファー

  • ヘッドスピード40m/s以上で、いまのドライバーの初速に不満があるゴルファー
  • いま使っているドライバーで、バックスピンが多すぎて弾道が吹け上がっているゴルファー
  • 前作ZXi以前のスリクソンを3年以上使っているゴルファー
  • 極端な弾道補正ではなく、素直に真ん中の性能が欲しいゴルファー

気になる点・急がなくていいゴルファー

  • 前作ZXiの「ボールが一瞬フェースに乗る」打感が絶対条件のゴルファー(打感は残っていましたが、同じではありません)
  • ヘッドスピード38m/s以下のゴルファー(このゾーンのゴルファーにはヘッドスピード38m/s以下向けのドライバー」のドライバーが合います)
  • スピンが3,000回転を超えて吹き上がる、または球が上がらないゴルファー(この2つはシリーズ内のZXi RKT LS、ZXi TRモデルが受け皿になります)

価格は89,100円(税込)。
安くはありませんが、3年以上前のドライバーから替えるなら、その価値は十分にあると感じた1本でした。