パターはゴルフ最大のドラマ
ゴルフで最も「心臓に悪い」のは、ドライバーでもアイアンでもなく、最後に残る短いパッティングです。
ナイスショットを連発しても、最後の1mを外せばスコアは簡単に崩れます。
逆に、ドライバーが曲がっても、パターが冴えていればスコアはまとめられます。
1ラウンドに占めるパット数は平均で30〜36打。
つまり、全ショットの約4割。
パターの巧拙がスコアの命運を分けるのは明らかです。
特にショートパットの出来で、その日のスコアが大きく変わってきます。
この記事では、距離感・タッチ・メンタル・道具選びを体系的にまとめ、
「オリジナル完全版パター攻略ガイド」としてお届けします。
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なぜショートパットは難しいのか?

短い距離のパッティングが難しい理由は3つです。
- 距離感 — ボール半個ぶん転がるかどうかで、ラインが変わる
- 方向性 — 1度のズレでカップを外れる
- メンタル — 「絶対入れたい」と思うほど体が硬直する
特にすごく短い距離は「入れて当たり前」と思う心理が働き、逆に手が震えるケースが多いのです。
たとえば50cmのパット。
練習グリーンでは外さない距離でも、本番になると「絶対外したくない」という意識が邪魔をして失敗する。
これがパターの最大の罠です。
距離感の魔力 — 強気タッチ vs ジャストタッチ
パッティングには大きく分けて2つのスタイルがあります。
- 強気タッチ派:カップをオーバーさせる前提で打つ。ラインの影響を受けにくく、多少ズレても入る可能性がある。
- ジャストタッチ派:距離感を最優先し、オーバーを嫌ってピッタリで止める。返しの不安が少ない。
どちらが正解というわけではなく、グリーンの速さや傾斜、芝目によって使い分けることが理想です。
強気タッチのメリットとデメリット
- メリット:芝目や傾斜の影響を受けにくい、直線的に狙えるので入る確率が上がる
- デメリット:入らないと長めの返しパットが残る
ジャストタッチのメリットとデメリット
- メリット:外した時の返しの距離が短くなり、精神的に安心
- デメリット:芝目や傾斜に影響を受けやすく、カップインの確率が悪い
大事なのは「自分がどちらの傾向かを理解すること」。
自分のスタイルを知ったうえで、コース状況に合わせて調整できれば、距離感の安定感は格段に上がります。
グリーンリーディングをしっかり行う。
順目・逆目、スティンプ値の目安、午前/午後・雨天でのスピード変化、傾斜の優先順位(大きい傾斜→小さい傾斜→芝目)。
ショートパットに潜む罠
50cm〜1mのショートパットは、プロでも外すことがある距離。
難しい理由
- 誤差が小さすぎて少しのミスも許されない
- 「絶対に入れたい」と思うことでストロークが硬直する
- ゆっくり打つと芝目や傾斜の影響を受けやすい
克服法
- 重いヘッドで慣性を利用
→ 軽いパターよりストロークが安定しやすい - 狙いを小さくする
→ カップ全体でなく、中心の一点を意識する - ストロークのリズムを一定化
→ メトロノーム練習が効果的 - 思考を切るルーティン
→ 打つ前に考え終え、ストローク中は「無心」で
短いパットほど「考えすぎない」ことが成功の秘訣です。
PGAツアー選手でさえ「1mのパット成功率は約90%、2mでは70%台」に落ちる。
アマチュアならさらに低下する。
つまり「短いパットほど入って当然」とは決して言えない。
パット数激減の5つの習慣

- フェースをスクエアに戻す習慣
手首を固定する意識を持ち、肩を揺りかごのように動かす。 - 狙いは10cm先
カップを見て打つのではなく、ボールのすぐ前のスパットを狙う。 - 打点の安定
毎回同じ位置にボールをセットすることで再現性が上がる。 - ルーティンを固定
毎回同じ順序で構えることで心理的な安心感が生まれる。 - 打つ前に方向を決め切る
構えてから方向を修正しない。迷いを排除する。打つときは距離感だけを考える
セットアップの基礎を決める。
目の位置(ボールの真上〜内側1球)、ボール位置(左目下〜左踵内側)、ハンドファースト量、スタンス幅、主要グリップ(逆オーバーラップ/クロウ/アームロック)。
距離別戦術を立てる
10m(3パット回避の第一目標=“OK圏”に寄せる)、5m(入るライン優先)、2m・1m(打ち出し管理と“迷いを切る”ルーティン)を明確化。
メンタルと集中術
パターにおいて「心の安定」は技術以上に重要です。
- 呼吸法:打つ直前に息を吐き切ることで緊張を和らげる
- ポジティブイメージ:外した場面ではなく、成功した場面を思い出す
- ルーティンの“トリガー”:帽子のつばを触る、深呼吸するなど、スタートの合図を決める
緊張をゼロにすることはできません。
しかし、緊張を「味方」に変えるルーティンを持つことで、プレッシャー下でも安定したストロークが可能になります。
科学的アプローチ
統計的に「カップを30〜40cmオーバーする強さ」で打つと、カップイン率が最も高いとされています。
理由は、
- 傾斜や芝目の影響を受けにくい
- ラインの読みが多少ズレても許容範囲に収まる
常に「届かせる」意識で練習することが、スコアアップへの近道です。
練習法
- ティーゲート練習:ティーを2本立ててストロークを通す → 方向性強化
- メトロノーム練習:一定のリズムでストロークする → 距離感安定
- 片手打ち:右手・左手だけで打つ → フェースコントロール強化
- 30cmオーバー練習:常にカップをオーバーさせる感覚を養う
- テークバックなしで打つ:フォローをまっすぐ出す感覚を強化
毎日10分でも取り組めば、1か月後には確実に成果が現れます。
- 「10球連続で30cmオーバー」成功率を記録
- 「片手打ち練習」を右手5球・左手5球でセットにする
- 家のカーペットを利用した「2mストレートパット練習」も効果的(50球連続でカップイン)
パター選びの極意
ヘッド形状
- ピン型:操作性重視。上級者やタッチを出したい人向け
- マレット型:慣性モーメントが大きく、方向性に強い
重さ
- 重い:ストロークが安定。グリーンが速い時に有効(ただしテンポ次第)
- 軽い:タッチを繊細に出せる。遅いグリーンで有効
遅いグリーンはやや重め/速いグリーンはやや軽めが一般論。
ただしテンポが崩れるタイプは重めで安定することも。
自分のテンポと距離誤差で最適を選ぶ。
長さ
- 身長や前傾姿勢に合った長さを選ぶことが大切。
「自分のミス傾向に合うか」が最大の基準です。
自分に合ったパターの選び方については👇記事をご覧ください。
パター形状別メリット・デメリット比較表
ヘッド形状 | 特徴 | メリット | デメリット | 向いているゴルファー |
---|---|---|---|---|
ピン型(ブレード) | 細長いヘッド。伝統的 | 操作性が高い。繊細なタッチ | 打点ブレに弱い | 上級者、タッチ重視派 |
マレット型 | 大型ヘッド | 慣性モーメントが大きく直進性◎ | 繊細さは劣る | 初中級者、方向性重視 |
ネオマレット型 | マレット+近代的形状 | 直進性+安定性のバランス | デザインが大きめで好み分かれる | パット数を減らしたい全般 |
フェースバランス型 | ストローク中にフェースがスクエアに戻りやすい | スクエア維持がしやすい | 繊細な感覚は出しづらい | ストレート軌道 |
トゥハング型 | フェースが自然に開閉 | フェースの開閉に合わせやすい | 方向性が安定しにくい | アークストローク派 |
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私が使用して大幅にパット数が減った最高のパターです🤭 👇
実例で学ぶ失敗と修正
方向性が安定しない → ティーゲート練習+フェースバランスパター
強気すぎてオーバー連発 → 返しの短い距離のパット練習を増やす
弱気でショートばかり → 30cmオーバー練習で強さを習慣化
ストロークが止まる → 呼吸法+ルーティンで流れを作る
本番で使える思考ルーティン
- カップ周囲を一周して芝目を確認
- 打ち出し方向を10cm先に設定
- 素振りで強さを確認
- 呼吸を整える
- 無心でストローク
大事なラウンドでもこの流れを徹底すれば、ミスが減ります。
よくある質問(FAQ)
- Qなぜ練習では入るのに本番で外れるの?
- A
練習は「結果に責任がない」ため無意識に打てますが、本番は「絶対入れたい」という意識が働き体が硬直します。解決策はルーティンを固定して「練習と同じ環境を作る」こと。
- Qショートパットが怖いです。どう克服すれば?
- A
50cmは「入って当然」と思うと失敗します。あえて「1m先にボールを止める」練習を行い、強気に打つ感覚を体に植え付けましょう
- Qパターは重い方がいい?軽い方がいい?
- A
正解は「グリーンの速さによる」。速いグリーンは重め、遅いグリーンは軽めが合いやすいです。
- Qパターを替えるとスコアは良くなる?
- A
自分のストロークタイプやミス傾向に合ったパターなら確実に効果があります。ただし道具を替えるだけでなく、練習との組み合わせが必須です。
- Q3パットを減らすには?
- A
ロングパットの距離感がカギ。2〜3mの返しを残さないよう、常に「カップ周り半径1メートルの枠に入れる」を習慣にすることが最短の解決策です。
まとめ:あなたの“1打神話”を作るために

パターはシンプルでありながら、最も奥深い技術です。
特にスコアの良し悪しを決めるのはショートパット。
- 距離感を体系化する
- ショートパットに強くなる
- ルーティンで無駄な迷いを消す
- メンタルを安定させる
- 自分に合うパターを選ぶ
これらを実践すれば、1ラウンドで2〜3打は確実に縮まります。
「パターが苦手だから仕方ない」と諦めず、正しい理論と習慣を取り入れてください。必ず、あなたのスコアカードに“小さな奇跡”が訪れるはずです。
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最後までお付き合い頂きありがとうございました。