2022年も様々なドライバーが各メーカーから発売されています。
発売されている多くのモデルは球がつかまりやすくスライスしにくいモデルなのですが、それだけ多くのゴルファーがスライスに悩んでいるということですね。
しかし練習をかさね、球がつかまるようになり飛距離が伸びてくるとひっかけやフックボールという現象が出てきます。
フックボールは曲がり幅をおさえコントールできれば強い武器になるのですが、曲がりが幅が大きいと大けがになりやすい危険なボールです。
スイングでフックを抑えられればいいのですが、打ち方を変えずにフックを抑える方法として、つかまりすぎを抑えてくれるドライバーを使うという手があります。

こんにちはクラブフィッターのナオです
20年以上ゴルファーのクラブ選びをサポートしています
フック、ドローヒッター専用モデルというドライバーは無いのですが、たくさんのクラブを試打してきた中で「フッカー、ドローヒッターに合いそう」という左に行きにくい、曲がり幅の小さい 最新モデル5機種 を試打、検証してみます。
おすすめの5モデルは
ピン G425 LST (445㎤)
ホンマ TW757 S (450㎤)
ミズノ ST-Z220 (460㎤)
ヨネックス EZONE GT 425 (425㎤)
テーラーメイド STEALTH (460㎤)
試打、検証したクラブはすべてロフト9~9.5度、メーカー純正の50ℊ台、フレックスSです。
ドローヒッターの私がヘッドスピード44~46m/sで打ち比べます。
ランキングは飛距離とフックの度合いを加味して独断と偏見で付けています。
カスタムシャフトを組み合わせれば結果は違うものになるのですが、純正シャフトの性能で勝負です。
遊び感覚で参考程度に見てください。
パターのひっかけを防ぐなら↓記事を参考にしてください
【センターシャフトパター】ショートパットをひっかけるゴルファー必見 おすすめ5選 2022年
第1位 ミズノST-Z220



ヘッドスピード | ボール初速 | 打ち出し角 | バックスピン | 飛び出し角 | サイドスピン | 飛距離 | |
1球目 | 45.0 | 65.4 | 14.7 | 2775 | 右6 | -163 | 258 |
2球目 | 45.9 | 66.4 | 15.0 | 3022 | 右6 | 133 | 259 |
3球目 | 44.9 | 65.3 | 13.4 | 2368 | 右4 | -462 | 258 |
平均 | 45.3 | 65.7 | 14.4 | 2772 | 右5.3 | -164 | 258 |
飛距離は安定の258ヤード。
1球もセンターより左に行きませんでした。
打感は弾き感の強い心地のいい感触。
サイドスピンがあまりかからず、かるーいドローボールで飛んでいきます。
ボール初速も安定して速く、弾き感の強さを感じます。
右への飛び出しが5モデルの中で一番大きいので、ヘッドが返りにくいドライバーなのでしょう。
球のつかまりが弱いので、プッシュでもいいから左に曲げたくないゴルファー向き。
アウトサイドインのカット打ちで球がつかまえられないゴルファーには不向きです。
TOUR AD GM D カーボンシャフト
硬さ | シャフト重さ | トルク | キックポイント | クラブ重さ |
S | 55g | 5.5 | 中 | 約299g |

バックスピンが少し多いのでシャフトを重く、硬くするとスピンが減ってもっと飛距離が出そうです
ST-Z220ドライバーの詳しい情報は↓記事を参考にしてください
悩めるフッカーにお勧め【ミズノST-Z220ドライバー】専門店フィッターが検証
つかまりを求めるなら同シリーズのST-X220
驚異の飛びと安定感 ミズノ【ST-X220ドライバー】試打検証
第2位 ホンマ TW757 S





ヘッドスピード | ボール初速 | 打ち出し角 | バックスピン | 飛び出し角 | サイドスピン | 飛距離 | |
1球目 | 45.3 | 66.8 | 15.2 | 2139 | 右6 | -354 | 261 |
2球目 | 45.2 | 65.8 | 14.6 | 2535 | 右4 | 37 | 261 |
3球目 | 44.5 | 64.6 | 15.0 | 1964 | 右6 | -575 | 253 |
平均 | 45.0 | 65.4 | 14.9 | 2213 | 右5.3 | -297 | 258 |
飛距離は258ヤード(ミズノとほぼ互角)
見方によったらTW757 Sのほうが1位かも
(ミズノのほうが右に行っていたので左に行かないということでホンマが2位🙇)
これまたセンターより左には1球も行きませんでした。
ヘッドターンを抑えたタイプのモデル。
球のつかまりが弱いので、プッシュでもいいから左に曲げたくないゴルファー向き。
アウトサイドインのカット打ちで球がつかまえられないゴルファーには不向きです。
打感はしっかりとした弾き感の強いインパクト。
ほぼストレートの様な軽いドローボールで、ボール初速もまずまず。
打ち出し角が14.9度と高くバックスピンが2213なので理想的。
フェース側3g、バック9g(標準装着)された動かせるウェイトをフェース側9g、バック3gにすればさらにバックスピンを減らすことができます。

純正シャフト VIZARD FOR TW757 は無駄なしなりがなくしっかりとしたシャフトです
VIZARD FOR TW757 シャフト
硬さ | シャフト重さ | トルク | キックポイント | クラブ重量 |
R | 51.5g | 4.95 | 中 | 約303g |
S | 54.5g | 4.85 | 中 | 約306g |
第3位 ヨネックス EZONE GT 425



ヘッドスピード | ボール初速 | 打ち出し角 | バックスピン | 飛び出し角 | サイドスピン | 飛距離 | |
1球目 | 43.9 | 63.8 | 17.9 | 2248 | 右4 | -440 | 251 |
2球目 | 44.3 | 64.6 | 14.0 | 2898 | 右3 | -170 | 254 |
3球目 | 44.8 | 65.6 | 14.4 | 2139 | 右1 | -354 | 260 |
平均 | 44.3 | 64.7 | 15.4 | 2428 | 右2.7 | -321 | 255 |
飛距離は255ヤード。
ヘッドが少し小ぶり(445㎤)でターンしやすく程よくつかまります。
飛距離はまずまずでしたが曲がり幅が少なくコントロールしやすい。
打ち出し角度、バックスピン量は適正。
打感は少しくっつく感じですが弾きは強い。
分厚いインパクトでボールコントロールが容易。
曲がり幅が少ないので、しっかりつかまえても曲がりが小さく安定したドローボールが打ちやすいモデルです。
とにかく左には曲げたくないというゴルファーには不向きです。

純正シャフトの先の走りが強めなのでボールがよくつかまります
RKー03GT シャフト
硬さ | シャフト重さ | トルク | キックポイント | クラブ重量 |
S | 57g | 3 | 先中 | 298g |
SR | 52g | 3.7 | 先中 | 293g |
第4位 テーラーメイド STEALTH





ヘッドスピード | ボール初速 | 打ち出し角 | バックスピン | 飛び出し角 | サイドスピン | 飛距離 | |
1球目 | 46.1 | 67.2 | 13.0 | 2522 | 右2 | -261 | 268 |
2球目 | 45.8 | 66.5 | 13.4 | 2009 | 右4 | -821 | 259 |
3球目 | 46.0 | 66.9 | 12.0 | 1591 | 右3 | -1095 | 247 |
平均 | 46.0 | 66.9 | 12.8 | 2041 | 右3.0 | -726 | 258 |
平均飛距離は258ヤードなのですが最大飛距離268ヤード。
ボール初速も平均66.9とナンバー1。
飛距離性能は高いモデルです。
しかし、若干フックの曲がり具合が大きいような……
とにかく左には曲げたくないというゴルファーには不向きです。
バックスピン量も少なく飛ぶ要素は満載なのでカスタムシャフトでの調整をすれば面白いクラブです。

打感はカーボンフェースとは思えない弾き感ですが、フェースのどこでインパクトしたのか分かりずらい
TENSEI RED TM50カーボン
硬さ | シャフト重さ | トルク | キックポイント | クラブ重量 |
S | 約57g | 4.3 | 中 | 約302g |
SR | 約55g | 4.7 | 中 | 約300g |
R | 約52g | 5.0 | 中 | 約297g |
第5位 ピン G425 LST





ヘッドスピード | ボール初速 | 打ち出し角 | バックスピン | 飛び出し角 | サイドスピン | 飛距離 | |
1球目 | 44.3 | 64.8 | 11.1 | 1912 | 右3 | -202 | 252 |
2球目 | 45.3 | 65.5 | 12.9 | 1677 | 右7 | -1185 | 244 |
3球目 | 44.5 | 64.6 | 11.0 | 1866 | 右6 | -1113 | 242 |
平均 | 44.7 | 65.0 | 11.7 | 1818 | 右5.3 | -833 | 246 |
平均飛距離246ヤード。
少しつかまりが強く左にフックしています。
バックスピンはフックなので平均1818と少なめ。
打感は硬めで金属音が響きます。
ヘッドの底、後方に可変ウェイトがあるのでフェードポジションに移動すれば結果は変わったかもしれません。

写真のウェイトをはずして、ひとつ横のトゥ側に取り付けます。
ヘッドが回転しにくくなるのでつかまり方が変わります。
フックを嫌うゴルファーはシャフトでの調節も必要です。
ピンの純正シャフトは種類が豊富なので、少し重く硬めのシャフトを装着すれば結果は変わります。

純正シャフトのつかまりの強さもフックの一因でした
G425LSTドライバーのフィッティングは↓記事を参考にしてください
ドローヒッター(フッカー)の【飛ぶドライバーの選び方】中級編 ピンG425LSTドライバー
まとめ 感想
上記5モデルのドライバーヘッドは現在販売されている商品の中ではフッカー、ドローヒッターに合いやすいモデルです。
それぞれ特徴があるヘッドなので表にまとめてみました。
モデル | つかまり | 飛距離 | ヘッド操作性 | バックスピン |
ST-Z220 | 弱い | 飛ぶ | 鈍い | 普通 |
TW757 S | 弱い | 飛ぶ | 普通 | 少ない |
EZONE GT425 | 普通 | 普通 | 良い | 普通 |
STEALTH | 普通 | よく飛ぶ | 普通 | 少ない |
G425 LST | やや強い | 普通 | 普通 | 少ない |
左に曲げたくない場合は ST-Z220、TW757
ドローボールの曲げ幅をコントロールしたい場合は GT425、STEALTH、G425
上記は純正シャフト(50ℊ台)での評価です。
各メーカーカスタムシャフトを含めると様々なシャフトが用意されています。
ヘッドスピード、打ち方に合わせて重さ、硬さを選んでください。
ドライバーシャフトの合わせ方は↓記事を参考にしてください
【ドライバーのシャフト重量、硬さの選び方】 ヘッドスピード別 簡単なクラブフィッティング
最後までお付き合いいただきありがとうございました。